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categoryポエニ戦争

ポエニ戦争 第2話 応援者

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いつも通り人で賑わうスブッラを抜けてフォロ・ロマーノへ


向かう方向は違えども顔や視線はそこへ向かっている。


人の波を掻き分けて父の元へと急げども、なかなか辿り着けない・・・。


こんなにも遠い場所だったっけと思うくらい辿り着けない。


もう諦めて返ろうかなとも思った時。



「おや?テニウス君じゃないか?ほら、イビリウスさんの?」


ちっ。なんだこの人は。この忙しい時に、こんな人込みの中で声をかけやがって・・・。



それでも、父よりいつも言われている言葉が頭を過ぎる。


「選挙は人の根、草の根だ。どんなときでもイビリウスの息子という事を忘れるな。」


くっ・・・俺は絶対選挙なんて立候補しない・・・。


テニウス「は、はい!このたび名誉ある選挙に立候補させて頂きました、イビリウスが嫡男テニウスです。して、私めにどのような御用でしょうか?」


「はっはっは。そんな畏まらなくていいんだよ。私もイビリウスさんのクリエンテスみたいなもんだからね。」


なんだよクリエンテスかよ。


クリエンテスってのは、要するに後援者みたいなものだ。


ギブアンドテイクだが、こういう選挙の時は力を貸してくれる支持者みたいなもんで、親父にもこういう人は結構いたりする。


戦場の仲間とか奴隷出身の組合とかそういう人達が大半だけど。


しかしあの親父のどこがいいのか、さっぱりだけどな。


偏屈で怒りっぽくて、教えてくれる事といえば剣術と戦場での振舞いなどなど・・・。


それでも付いて来てくれるクリエンテスがいるのだから、何かあるのだろうな・・・。


テニウス「そうでしたか。それでも、こちらから気づけず失礼を致しました。」


「気にしなくてもいいよ。私もあまりイビリウスさんのご自宅に顔を出す事もないからね。にしても、今日は父上の選挙の日じゃないか?ここに何か用でもあるのかな?」


いやいやいや、貴方が止めたのでしょう?そうでしょう?

これを言いたくて言いたくて仕方なかったが、遅れては父になんて言われるか分からない。


テニウス「はい。私用にてここに来たのですが、なにぶん道を行くのも一苦労で時間が掛かってしまいました。ですので、すいませんがここで失礼を致します。」


「おやおや、遅れては父上に申し訳なかろう。にしてもこの混みようじゃフォロ・ロマーノに着けるかどうか・・・。よし、私に任せなさい。」


その男はそう言うと俺の横に立つなり、俺の腕を持ち上げてすぅっと息を吸い込む、こう叫んだ。



「名誉あるローマ市民よ!ここに立つは今日の市民集会で名誉ある我ローマ軍の栄えある大隊長(トリブーヌス)に立候補するイビリウス殿のご子息テニウス様である!どうか道を開けて彼と彼の父上のために祈って欲しい!」


なっ!ていうか大隊長だったか・・・。祈ってくれって・・・ここに居る人間のほとんどは関係のない人ばっかりでしょ・・・。恥ずかしい恥ずかしすぎるよこの人・・・。



それでもやっぱりスブッラで市民集会にも出ない人々の反応は薄いといわざるを得ず、祈らない上に道も開けず、返って時間がかかりそうな具合だった。


「そうか・・・スブッラではダメか・・・なら・・・。」


まだやるつもりですかこの人!やめてよ!もうやめてよ!


ゆっくりと息を吐き、すぅと息を吸うなり、再びこの男は叫んだ。


「ローマ市民よ!我はあのアッピア街道を敷設したアッピウス・クラウディウスが三男プルクス!私と私の父上が尊敬する誇り高きローマ軍の大隊長に立候補するイビリウス様の元へ急ぐこの子にどうして道を開けてくれないのだろうか!あぁ!ローマの栄えある市民諸君よ!思い出して欲しい!どうしてローマはこれほど繁栄できたのかを!思い出して欲しい!何が外敵から何百年もローマを守り~以下省略。」



この辺で人々はしぶしぶ道を開け出した・・・。


こんな道の真ん中でよく堂々と叫べるものだ。それにしてもアッピウス・クラウディウスって・・・。

聞いた事ある・・・。聞いた事あるというよりも・・・昨日も聞いたしその前も・・・。


プルクス「さぁテニウス君よ。道は開けた。父上の元へ急ぐといい。私も少し用があるのでね、後ほど父上にご挨拶に参上させてもらうよ。」


テニウス「はっ、はい!どうもありがとうございました!では!」



道は開いた。気持ち悪いくらいだ。この時間でこの道の開きようは生まれてこの方見た事ない。


きれ~いに開いた道を歩くのも気分の悪いものだ。


しかし、クラウディウス・・・。あー思い出せない。あんなに聞いた事のある名前なのに・・・。


第3話へ続く
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